PublicDomainMovies

著作権法と国際ベルヌ条約 (1886年創設142カ国が加盟)

  著作権フリー映画Public Domainとは、日本語訳では「社会全体の公共財産」という意味です。当社はこの趣旨に法り、著作権法で保護されている期間が切れて、社会全体の公共財産になった作品を幅広く紹介し、出来るだけ多くの映画ファンに提供することを目的に低価格 DVD Videoを発売しまし た。Public Domain Moviesとは、著作権法で定められた保護期間50年を越えた映像のこと です。すなわち50年前の映像は誰でも取扱うことが出来ます。2004年1月からは条約改正があり、保護期間70年に延長されました。しかし著作権が切れても、そのフィルムからテープにコピーする時点またはDVD Video化の時点で、二次的著作物の著作権が保護されております。(著作権法 第2条1項11号)

 PD作品ならば著作権はすべてクリアされていると思いますがそうではありません。
一部パブリックドメイン作品であっても著作権が保護されているものもあります。例えば、当社で9月に発売の1960年作品でマーロン・ブランド主演の「片目のジャック」と、1940年作品でロナルド・レーガン出演の「カンサス騎兵隊」は、音楽の編曲だけが今も著作権で保護されております。そのためJASRACに申請をし、著作権料を払った作品です。作品の音楽の一部など、いろいろな所に著作権が一部保護されているケースがあって、製作国の著作権調査を完璧にしないと著作権法に違反することがあります。

海外の著作権を理解して、販売をしないと、外国の映画業界から日本の映画業界をみたとき、認めてもらえないことになりかねません。日本にも数社のパブリックドメインを扱っている会社がありす。今後業界として取り組んでいきたいと思います。
本来の著作権法の他に、関連する条約、法律などがあります。万国著作権条約(1952年創設97カ国が加盟)、TRIPS協定、実演家等保護条約(ローマ条約 63カ国が加盟)、ガット条約、ウルグアイラウンドなどいろいろな条約、条項が関係してきます。日本は全ての条約に加盟しています。

日本の著作権法
  1. 新法適用(2004年1月1日)後50年から70年に延長。.........著作権法第54条
  2. 制作国(例えば米国)において既にパブリックドメインとなっている作品であること。日本よりも著作権の保護期間が短い作品は、その国の保護期間の限度においてのみ保護される。したがって著作権がその制作国において権利が消滅された作品は、日本国内でも権利消滅が適用される。(保護期間について相互主義を採用したベルヌ条約、マラケシュ条約の規定に基づくものである)...........著作権法第58条
  3. しかし、その作品の制作国で著作権が保護されている作品は、日本の保護期間である70年間が適用される。..........著作権法第58条
       例 駅馬車1939年制作(2009年迄)、真昼の決闘1952年制作(2022年迄)、市民ケーン
         1941年制作(2011年迄)
  4. 戦争加算.........連合国及び連合国民の著作権の特例に関する法律
    戦争開始時に有していた著作権に3794日が加算されます。(昭和16(1941)年12月7日から昭和27(1952)年4月28日の前日迄の期間が適用)例えば1945年の作品は、通常50年プラスの1995年に著作権消滅ですが、戦争加算をプラスすると7年プラスで2002年迄著作権が保護されます。
    戦争開始時からサンフランシスコ条約終結の間に取得した著作権は、その著作権を取得した日から条約終結までの期間が加算されます。日本は国際連合を脱退したため、脱退期間が3794日。この期間がプラスされます。ただし日本は、当時日独伊同盟のためイタリア作品、ドイツ作品に関しては戦争加算はされません。

米国の著作権法

新旧著作権法(1992年法改正)

米国著作権法第301条 著作権の存続期間とコモン・ロー法が関係しております。

  • 旧著作権法は、製作後通常1年以内に申請。著作権申請がなされた年から28年後の12/31迄に更新が無ければパブリックドメインになります。
  • 28年後の年末に更新がなされた場合、著作権保護が47年延長され合計75年になります。例えば1960年制作の場合、28年+(更新)47年=2035年 1992年法改正で+20年延長=2055年まで保護されます。
    なぜ多くの会社が28年目を待たずに著作権が消滅したのは、業界を去ったり、またはフィルムの所有者の死去によりその財産の著作権更新が失念され、その映画がパブリックドメインとなった理由からです。
  • 申請がなされなかった場合、5年後にパブリックドメインになります。
  • ただし、作品の中に著作権表示が無いと直ちにパブリックドメインになります。通常『Copyright1945--XYZ Company」又は、MCXXXXのようなローマ字で表されます。
        例:表示が無いためパブリックドメインになったもの。「シャレード」.........米国著作権法第401条(b)、第405条(a)
  • 1992年法改正で、1964年以前製作され、1992年時点でパブリックドメインだった作品は永久にパブリックドメインのままです。
  • 1964年以降の作品で未登録であっても、95年間いつでも登録可能です。専門用語で『未登録作品(Unregistered film)」と呼ばれています。
  • 未登録作品を登録する場合、所有者又は制作者である事を証明しなくてはなりません。しかし当時の関係者はほとんど亡くなっており、作品のほとんどは永久未登録になります。でも毎年2、3作品が登録されています。
     登録された場合、その作品は著作権で保護され、パブリックドメインとして使用できなくなります。(著作権者との話合いで著作権料を支払う事で解決できる場合が多々あります)未登録作品は申請し登録が受理されるまで、パブリックドメイン扱いになります。
     当時登録された作品でも、まったく関係ない人が勝手に申請をし、そのまま登録されたケースがあり(その事が裁判沙汰になっているケースがたくさんあります。その為、当時著作権申請をし保護されている作品でも偽証申請があり、今はそれが分かると申請した法人、個人は重罪に処されます)、米国議会図書館(日本の文化庁と同じ機関)も簡単に未登録作品の申請を受理しません。当時の著作権者から今の著作権者までの、ルーツを証明できるだけの裏付け(資料)がないと承認しません。
  • 1964年以降1989年迄の作品は、更新は必要ありません。申請登録は必要です。
  • 1964年時点で更新が行われ、かつ著作権が生きている場合は自動的に75年から95年になります。

ソニー・ボノ著作権保護期間延長法(リンク先は英文です)
<1998年10月27日改正、米国著作権法第304条(b)>

  • 法改正で、75年が95年になりました。ディズニーのミッキーマウスの裁判が代表的な例です。

著作権侵害は、米国の場合、最大100,000ドルの罰金が課せられます。あくまでも罰金のみであり、著作権所有者との賠償は別です。このような法改正があった背景には、 1989年米国がベルヌ条約に加盟したためです。加盟以降、企業は著作権の登録は必要なくなりました。
現実には、旧著作権法と現著作権法の間で現在も大きな混乱が生じております。

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